蒼い衝撃 ブルーインパルス 大空への挑戦

販売:バップビデオ(1984年)  製作:日本テレビ (1981年) 
VHS Hi−Fi ステレオ 43分 ¥9800

収録機種 F−86F−40 ブルーインパルス
 

1981年2月のF−86Fブルーインパルス引退式
最後の公開展示飛行へ向けての訓練の様子と入間基地での本番
の展示飛行を収録した作品。
日本テレビが番組制作用に撮影した映像を使用したもので、
ナレーションは入っていません。
特筆すべきは空撮映像がふんだんに使用されていること。
今でこそ小型で高性能なデジタルビデオカメラがありますが、
当時は家庭用のビデオデッキが出るか出ないかという頃で、
もちろん家庭用小型ビデオカメラなど無い時代ですから、
空撮というだけで非常に貴重な映像なのです。

空撮映像というと、大抵はコクピット内に取り付けられた固定カメラによる
ウィンドシールド越しの映像と、計器盤から見たパイロットの姿、
そして後席のカメラマンが小型カメラで撮影した映像ですが、
この作品で特に珍しいのが、演技を行う編隊の後ろから付いて行く
チェイス機に取り付けられた機外カメラからの映像です。
ファインダーを覗きながら飛ぶことは不可能ですから
「こんなもんだろう」といった感じに、あくまでも勘で付いて行って
いるにもかかわらず、どんな姿勢の時でもバッチリ
フレームに収まっているのは、もはや神業ですよ。
ちなみに、チェイス機は第一航空団所属のF−86Fノーマル機で、
操縦桿を握っていたのは隊長の田代健二郎3佐だそうです。
地上からの映像の中に、編隊の後ろを付いて行くチェイス機が
写っているシーンがあります。

T−2時代、T−4とも数々のビデオ作品が作られましたが、
チェイス機による映像というのはありません。
とにかく、我々素人が見る分には一番分かりやすい映像だと思います。

構成も良く、当時としては新鮮だった交信音も入っています。
パイロットのインタビューもあり、飽きさせません。

20年以上前の大変古い作品ですが、さすがにテレビ局! 常に最高レベルの機材を使っているテレビ局だけに非常に美しい映像で、
VHSだというのが信じられないくらい!
いまでもマスターテープが残っていたら是非ともデジタル化して
頂きたいものです。